戦国の合戦は略奪のためだった?藤木久志著・雑兵たちの戦場

■著者 藤木久志

■発行所 朝日新聞社

■価格 2400円+(税)

■ひとことでいうと 戦国時代の略奪や奴隷狩りの本

NHK大河ドラマを見ていると、将軍に対する忠誠心や天下を平和にするために戦う戦国大名が美しく描かれていたりして、大名のイメージが今に定着している感がありますが、それはあくまで後世に作られたもの。実際にはもっとドロドロした時代で、非常な戦国大名たちの駆け引きを赤裸々に描いたのがこの作品です。

略奪と人さらいのために戦う人たち

現代に残る武将たちの日記、書状などから合戦の人道的な部分をピックアップしたのがこの雑兵たちの戦場。大名たちは愛や義のために戦っていたのではなく、まずは食料を奪うため。そして人をさらうためです。

武田信玄はもちろん、上杉謙信も攻めた先で略奪。その略奪とはモノだけではなくヒトにも及びました。とくに女性や子どもがターゲットにされ、連れて行かれる者もいれば売り飛ばされる者もいたりする。

豊臣秀吉って意外と良い人

歴史本では豊臣秀吉はキリスト教を禁止し、宣教師たちを追い出してしまい、宗教を弾圧した独裁者みたいに書かれており、これが織田信長や徳川家康に比べ、豊臣秀吉が人気がない理由のひとつになってます。

でも実際には、秀吉は人々を救ったのです。どういうことかというと、当時キリスト教の宣教師たちが日本人を売り飛ばすために海外に連れていっており、秀吉が『待った!』をかけたのですが、それでもいうことを聞かない宣教師。

そこで秀吉が『日本人を売り飛ばすのはやめろ!』と言いますが、宣教師たちは『大名達がヒトを売るので買っているだけだ』と反論。これに怒った秀吉は、とうとう宣教師たちを日本から追い出し、キリスト教まで禁止してしまうのです。つまり人身売買を食い止めてくれた天下人なわけで、これに関してはイイことしたなと思います。でも文禄・慶長の役で日本人も同じことするのですけれど。

タルミ、テルマ、カクセイとは?

文禄・慶長の役(朝鮮出兵)でも日本人は略奪を行い、朝鮮人を多数日本に連れて帰ります。この中には石垣を組む技術に長けた者がいて、後の築城ブームに利用されました。また陶工も捕らえられ、日本各地に焼き物を広めていきます。また女性も連行された記録があり、以下の様に呼ばれていました。

●タルミ(サルミ)=奴隷

●テルマ=下女にする若い女性

●カクセイ=美女

文禄・慶長の役(朝鮮出兵)に興味がある人は特に歴史の裏側を知る意味で読んでほしい。

私の感想

戦国時代は略奪の時代と言ってもいいくらいだなというのが私の感想です。戦国好きの方はぜひ一度読んでほしいと思う内容でした。今ではリニューアルされた新版が発売されているので、そちらのほうが安いし読みやすいと思います。

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